アブダビ・ドバイを含むアラブ首長国連邦(UAE)にて不動産を購入した人は、2年間または10年間(ゴールデンビザ)有効なビザを申請することができます。
日本のパスポートを持っている場合はUAEには入国日から起算して30日間滞在することがができ、不動産投資家ビザを取得することでUAEに最大10年間滞在できるようになります。ビザの有効期間中はUAE国内外を自由に行き来することが可能です。
本記事では不動産投資家ビザ(ゴールデンビザ)とは何か、取得することでどのようなメリットがあるのかを紹介いたします。
ゴールデンビザはとは何か?
UAEにて10年間有効なビザを「ゴールデンビザ」と呼びます。
アラブ首長国連邦が発行するゴールデンビザとは、高額な投資や特定の条件を満たすことで取得できるビザです。このビザを取得することで最大10年間の長期滞在が可能となります。ゴールデンビザは、UAEが外国人投資家や起業家、専門職の人材を誘致するために導入されました。
ゴールデンビザを取得できるカテゴリーは多く、不動産投資家、事業投資家、研究者、優秀な学生、医師、専門家、革新者、スポーツ選手、起業家など、さまざまな人々が取得可能です。
ここでは、不動産投資家のゴールデンビザに焦点を置き説明します。
ゴールデンビザ取得の条件
購入した不動産の物件価格がAED2M(8,500万円)を超えている場合、ゴールデンビザを取得することができます。
UAEの物件価格は毎年上昇傾向にあります。そのため、オフプラン物件を購入時にはAED1.8Mであった物件も、完成時にはAED2M以上での物件価値となる可能性もあります。しかし、ゴールデンビザが適応されるのは購入時の価格がAED2M以上の場合のみなので気をつけましょう。
ゴールデンビザ取得でのメリット
ゴールデンビザを取得することで、以下のようなメリットを得られます。
- UAE国内での長期滞在
UAE国内で最大10年間の滞在が可能です。この期間はUAEにて就労や就学することができます。 - UAE国外での長期滞在
UAE国外での滞在も制限なくできます。他のビザの場合6ヶ月以内に1度UAEに戻らないとビザが失効するなどの条件がありますが、ゴールデンビザを持っていれば無期限でUAE国外に滞在することができます。 - 家族にもビザが適応
家族も同じ10年間滞在可能です。これにはビザ取得者の両親にも適応されます。 - スポンサー
メイドと運転手を最大3人までスポンサーできます。
ドバイだけ2年間の不動産投資家ビザがある
ドバイ、アブダビ、ラアス・アル=ハイマ、それぞれでAED2M以上の物件を購入した場合、10年間のゴールデンビザを申請することができます。
加えて、ドバイではAED750,000(3,200万円)以上の物件を購入することで、2年間の不動産投資家ビザを取得することができます。
2年間の不動産投資家ビザはドバイだけで、アブダビ、ラアス・アル=ハイマでAED750,000以上の物件を購入しても、2年間の不動産投資家ビザを申請することはできません。条件は基本的にゴールデンビザと同じですが、2年間ごとにビザの更新をする必要があります。
参考:”Property Investor Visa For 2 Years.” DLD CUBE, www.dldcube.com/en/residency-of-a-property-owner-for-two-years/. Accessed 16 June 2024.
ゴールデンビザ取得の際に注意すべき点
ゴールデンビザを申請する際に注意すべき点は、ビザの申請期間中はUAE国内に滞在しなくてはいけないことです。
ビザ申請者がUAE国外にいる場合、投資家ビザを申請することはできません。なぜなら、ビザの発行手続きが完了するまでの間、国外での物理的な滞在が義務付けられており、手続き中の渡航が許可されていないからです。
第三者の代理申請も受け付けておりません。これらの点はゴールデンビザの取得時に気をつけなくてはいけません。
参考:”Property Investor Golden Visa For 10-Years.” DLD CUBE, https://dldcube.com/en/residency-of-a-property-owner-for-ten-years/. Accessed 16 June 2024.
不動産購入でビザを発行
オフプランプロパティーを購入する場合
新築物件を購入したいが、同時に早くゴールデンビザを発行したいという方も多くいるかと思います。その場合にはOqoodと呼ばれる物件の契約書が必要になります。
このOqoodはデベロッパーによって発行の時間が大きく異なります。実際にオフプランの物件を購入してもビザが発行されず、銀行口座の開設が遅れてしまうケースもあります。
そのため、ビザの取得を優先する際には、デベロッパーがOqoodを発行するまでにどのぐらいの時間を要するのかをしっかりと確認する必要があります。
例えば、ビンガッティ社は物件の販売開始(登録)前に土地を確保します。UAEでは多くのデベロッパーが土地の確保と建設を同時に行うため、Oqood(物件権利書)の発行が遅れる場合があります。(一年以上かかるケースも)
しかし、ビンガッティのオフプラン物件を購入するとOqoodがすぐに発行されるため、スムーズにビザ申請が可能となります。これにより、UAEへの移住や現地での銀行口座の開設を進めることができます。詳しくはこちらの記事で詳しく説明されています。
レディプランプロパティーを購入する場合
レディプラン物件を購入した際にはTitle DEEDというものが譲渡されます。それを元にゴールデンビザを発行することができます。
早くビザを取得するためには完成物件を選ぶこともオススメです。しかし、物件の質などを気をつけなくてはならないことも多々あります。
おわりに
ゴールデンビザを取得することにより、UAE国内での銀行開設や証券口座の開設など様々なメリットを享受できます。
これは節税の際にも役立つため、ドバイ・アブダビでの不動産投資から節税を考える投資家も多くいます。
ビザや節税に関してのご質問は以下より承っておりますので、お気軽にご連絡ください。