結論:アブダビ不動産は、安定的かつ高利回りで不動産投資をしたい人け向きです

アブダビ不動産は、ドバイの高級ブランドレジデンスのように物件価格が急上昇するということはありません。

しかし、政府系不動産デベロッパーのアルダー(Aldar)が外国人が購入可能な不動産市場をほぼ独占していることから、需要と供給をコントロールしており、投資家にとって正しい選択ができる土壌が整っています。

そのため、長期で安定的に高利回りで不動産投資をしたい人に向いています。逆に、短期で大きな利益を出したキャピタルゲイン狙いの場合には、ドバイの高級ブランドレジデンスなどの不動産がオススメです。

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アブダビが安定的かつ長期的に運用できる理由には以下が挙げられます。

  • アブダビはアラブ首長国連邦(UAE)の国土の84%を占め、同国の首都。経済規模がドバイの2倍以上。
  • アブダビの不動産市場は、健全な需要と限りのある供給の両方を享受している。
  • 政府の改革と企業行動がアブダビの不動産需要を後押ししている。
  • 2022年以降、国際的な投資の流れは堅調であり、アブダビは不動産市場の将来を楽観視

投資前に知っておくべき、アブダビ不動産の歴史

アブダビの歴史
アブダビの歴史

アブダビ不動産に投資をおすすめする理由の1つに、アブダビ不動産の歴史が関係します。

アブダビの歴史と不動産はあまり関係のないように感じるかもしれませんが、アブダビの不動産の歴史は2024年4月にようやく5年目となりました。下記の引用は、アブダビ不動産法の改正条項です。

Amended provisions in Abu Dhabi Real Estate Law

In April 2019, an amendment was made to the Abu Dhabi Real Estate law which allows foreigners to own real estate properties in Abu Dhabi investment areas.

The new law stipulates amendments to Articles 3 and 4 of the above law.

Article 3 (i) stipulates the rights to own property are limited to three categories. They are:

  1. Emirati citizens, natural or legal persons
  2. public holding companies where ownership with non-nationals does not exceed 49 per cent
  3. as any person to whom a decision is issued by the Abu Dhabi Crown Prince or the President of the Executive Council.

Article 3 (ii) stipulates that non-UAE nationals, natural or legal persons, have the right to own and acquire all original and in-kind rights in real estate properties located within investment areas.

https://u.ae/en/information-and-services/moving-to-the-uae/expatriates-buying-a-property-in-the-uae

この改正条項には、「2019年4月、アブダビ不動産法の改正が行われ、外国人がアブダビの投資エリアにおいて不動産物件を所有できるようになりました」と記載があります。

つまり、外国人がアブダビで不動産を購入できるようになったのは5年前からで、それまで外国人はそもそもアブダビ不動産を購入できませんでした。

そのため、つい最近までは、外国人がアブダビの不動産を購入することは議論にもなりませんでした。

アブダビは過去から現在までオイルマネーで潤っているため、外貨を稼ぐ必要が全くなかったのです。現在は隣の都市ドバイを見て、将来への投資としてオイルマネーを再投資し始めました。そのため、アブダビでの都市開発や住環境の発展は現在が黎明期でかなり早いスピード進んでいます。

2023年の不動産取引高は3,600億円

アブダビ不動産の2023年の取引額は3,600億円(AED87.1bn)で、2022年と比較して159.5%上昇しました。取引件数としては15,653件で2022年と比較して73.7%の上昇となりました。

この取引の中で、UAEの居住者(ビザを持つ人)と非居住者の新規投資家の市場参入が顕著に増加しました。

新規登録投資家は9,448人で非居住者投資家は1,098人と、2022年と比較してそれぞれ71%と175%の大幅な増加となりました。この結果はアブダビを世界的な不動産投資市場として位置づけ、不動産エコシステム全体の成長をリードするというADREC(政府)の戦略的使命を反映しています。

2023年上半期の外国人による直接投資は363%上昇

アブダビ政府(Department of Municipalities and Transport: DMT)は、2023年上半期にアブダビ不動産への外国直接投資(FDI)が8億3460万AEDに急増。前年同期比で363%の記録的な伸びを達成したと発表しました。このことから、今、この時に、アブダビ不動産が世界から注目されていると感じてます。

DMTが発表したデータによると、個人による海外直接投資のシェアが最も高かったのは以下の5地域でした。

  1. サディヤット島(Saadiyat Island): 34%
  2. ヤス島(Yas Island): 28%
  3. Ghadeer Al Tayer: 12%
  4. Al Reem Island: 11%
  5. Al Shamkha area: 8%.

アブダビの不動産市場は外国人の販売を許可し、たった5年間でここまでの不動産市場を作り上げました。つまり、アブダビ不動産はまだ黎明期であるにもかかわらず、すでに市場の強さと可能性を示しています。今後ともアブダビは国内外の投資家を惹きつけ続け、引き続き世界規模で不動産投資の目的地として注目されます。

参照:https://www.mediaoffice.abudhabi/en/economy/abu-dhabi-real-estate-centre-records-aed871bn-in-real-estate-transactions-in-2023

参照:https://www.dmt.gov.ae/en/Media-Centre/News/FDI-Investment-in-Abu-Dhabi#:~:text=Abu%20Dhabi%2C%20June%2019%2C%202023,of%20363%25%20compared%20to%20the

外国人がアブダビで購入可能なエリア

現在、外国人が不動産物件を所有できる地域は以下となります。黄色で下線を引いている地域はその中で特に人気のエリアとなります。

  1. サディヤット島(Saadiyat Island)
  2. ヤス島(Yas Island)
  3. アルリーフ(Al Reef)
  4. アルリーム島(Al Reem Island)
  5. アルラハビーチ(Al Raha Beach)
  6. Masdar City
  7. Al Maryah Island
  8. Al Raha Garden
  9. Al Shamkha
  10. Nurai Island
  11. Sayh Al Sedairah

ヤス島(Yas Island)

Yas Islandのイメージ画像
Yas Island
ROI:6.66%

Yas Island(ヤスアイランド)はアブダビで外国人が物件を購入できる人気の高いエリアの一つです。

Yas BayやYas Marina Circuit、Yas Mall、Ferrari World、そしてWarner Bros. World Abu Dhabiなど、世界的に有名なアトラクションが点在し、Yas Islandは常に注目を集めています。

周辺には緑豊かなゴルフコースや多彩な小売店、レストラン、学校、高級ホテル、娯楽施設があり、居住者は贅沢なライフスタイルを楽しめます。物件は手頃なものから高級な戸建てやヴィラまで幅広く揃っており、様々な投資家層に適しています。ドバイからわずか50分の距離にあり、アブダビ-ドバイ間の高速道路から直接アクセスできます。

サディヤット島(Saadiyat Island)

Saadiyat Islandの画像
Saadiyat Island
ROI:7.00%

アルダーが開発したサディヤット島は、アブダビの文化の中心地として人気を博しています。

有名な博物館、文化的アトラクション、定期的な美術展やワークショップがあり、世界の投資家の注目を集めています。アブダビの一等地の住宅地で、快適さと豊かなライフスタイルの理想的な融合を求める方はサディヤット島の物件検討をオススメします。

サディヤット島は面積27平方キロメートルで、7つの地区に分かれています。このコミュニティでは、高級アパート、ロフトスタイルのヴィラを提供しています。既成物件のほかオフプラン物件もあります。公共交通機関としては、アブダビのバスやタクシーが利用できますが、毎日の通勤には自家用車をお勧めします。

アルリーフ(Al Reef)

Al Reef
Al Reef
ROI:8.18%

Manazel不動産が開発したAl Reef(アル・リーフ)は、アブダビ国際空港に近くに位置しています。ハイウェイからすぐの場所にあるため、ドバイへの通勤時間も短く、投資家の間で人気のエリアとなっています。アル・リーフの物件を購入される方は、アル・ラハ・ビーチやヤスアイランドなど、他の人気開発地区への素早いアクセスが期待できます。

アル・リーフのヴィラやアパートメントの販売価格は、アブダビの他の高級コミュニティよりも比較的手頃であるため、より多くの投資家にとって魅力的です。アブダビで手頃な価格のフリーホールド物件を購入することに関心のある外国人投資家は、アル・リーフを理想的な機会と考えています。

アル・リーフはアブダビ郊外に位置しており、アル・リーフ・ヴィラとアル・リーフ・ダウンタウンの2つのサブコミュニティに分かれています。家族向けのこのエリアは、比較的安い価格で落ち着いた環境を住民に提供しています。約2000棟のヴィラと46棟の住宅があり、外国人も購入可能です。このエリアへの移動には一般的に自家用車が好まれますが、公共交通機関をお探しの方にはタクシーやバスもご利用いただけます。さらに、CareemやUberのようなライドヘイリングサービスも利用可能です。

アルリーム島(Al Reem Island)

Al Reem Islandの画像
Al Reem Island
ROI:7.69%

アル・リーム島は、アブダビ北東部の海岸近くに位置し、アブダビで最も早くできたフリーゾーンのひとつです。

有名なゲートタワーズを含む多くの高層ビルが建ち並び、ウォーターフロントの物件も多数あります。モロッコやスペインの建築様式に影響を受けた住宅建築が特徴的です。

アブダビ・バスステーションが最寄りで、車で13~14分の距離に位置しています。また、タクシーはShams BOUTIKモールで簡単に捕まえれます。これらの特徴と共に、アル・リーム島は高級フリーホールドアパートメントを提供する地区としてトップの座を確保し、アブダビでの不動産投資において理想的な場所となっています。

アルラハビーチ(Al Raha Beach)

Al Raha Beachの画像
Al Raha Beach
ROI:7.18%

アル・ラハ・ビーチは、アブダビでフリーホールド物件を購入する外国人に人気の投資ゾーンで、ウォーターフロントのさまざまな物件が販売されています。

学校、ビーチ、ショッピングモールなどのアメニティに素早くアクセスできる立地にあり、若いプロフェッショナルや家族連れにとって理想的なエリアです。アル・ラハ・ビーチでは、アパートメント、ペントハウス、タウンハウス、ヴィラの幅広い物件が取り揃えられており、スタジオから4ベッドルームまでのアパートメント、そして2ベッドルームから6ベッドルームまでのヴィラが用意されています。

シェイク・ザイード・ビン・スルタン通り(E10)沿いに位置するこのエリアは、3つの主要なサブコミュニティに分かれており、住民に豪華なアメニティを提供しています。コミュニティ内には2つのバス停があり、公共交通機関へのアクセスも便利です。

参照:https://www.bayut.com/mybayut/best-roi-abu-dhabi-top-5-areas/
参照:https://www.bayut.com/mybayut/best-roi-studios-dubai-abu-dhabi
参照:https://abudhabioffplan.ae/blog/7-reasons-to-buy-property-on-saadiyat-island

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ドバイとアブダビ:不動産購入時の比較10選

項目アブダビ or ドバイ
経済アブダビ
人口ドバイ
インフラドバイ
ビジネスドバイ
観光アブダビ・ドバイ
安全アブダビ
生活(教育・医療・文化)アブダビ
税金アブダビ
物件の安定性アブダビ
物件価格の急激な値上がりドバイ

経済

アブダビのGDPは2,490億ドル、ドバイのGDPは1,050億ドル。GDPを比較すると1.5倍近くの差があることから、数字から見て経済的にアブダビの方がドバイよりも大きいことがわかります。

アブダビのGDPが大きい要因には、世界で6番目に多い石油の貯蔵量が下支えをしていることが大きく関係します。

人口

アブダビの人口は145万人、ドバイの人口は333万人。2022年から2023年の人口増加率を見ると、アブダビが1.75%に対して、ドバイは1.48%となっている。

参照:https://www.macrotrends.net/global-metrics/cities/22632/abu-dhabi/population#:~:text=The%20current%20metro%20area%20population,a%201.85%25%20increase%20from%202021.

インフラ

アブダビとドバイのインフラ面での決定的な違いは、電車の有無です。両方の都市にバスや路面電車がありますが、アブダビには電車がなく、ドバイには電車があります。アブダビでもメトロの企画は確定していますが、完成までもう少し時間がかかりそうです。

ビジネス

海外企業の進出先としてはドバイの方がアブダビよりも利点があります。

ドバイには数多くのフリーゾーン(経済特区)があることから、進出企業はドバイの方がアブダビよりも数が多いです。また、法人の設立代行などなどのサービスが充実していることから、海外企業にとってはアブダビよりもドバイの方が進出しやすいと言えるでしょう。

観光

アブダビ、ドバイ共に観光都市として栄えています。アブダビには「シェイク・ザーイド・グランド・モスク」「ルーブル美術館」「フェラーリワールド」がある一方で、ドバイには「ブルジュ・ハリファ」「ドバイモール」「未来博物館」があります。どちらもカテゴリーが違うため、比較は難しいですがアブダビとドバイの両方とも観光では栄えていると言えるでしょう。

安全

アブダビとドバイは世界的に安全な国です。2024年都市別の安全指数 NUMBEOの1位がアブダビで4位がドバイという結果になりました。

参照:https://www.numbeo.com/crime/rankings.jsp?title=2024&displayColumn=1

生活(教育・医療・文化)

教育・医療・文化それぞれの面でトップを比較すると、アブダビの方が発展しているでしょう。教育面ではニューヨーク大学、医療面ではクリーブランドクリニック、文化面ではルーブル美術館に加えグッゲンハイム美術館やチームラボなど新たに4つが建設されます。このことから、長期の定住者にとってはアブダビの方がドバイよりも住みやすいでしょう。

税金

アブダビもドバイも税金は変わりません。しかし、UAEの特徴として税金(tax)と呼ばずに、登録料や手数料などと言い換えられることが多くあります。不動産の手数料を比較するとアブダビよりもドバイの方が高いことがわかります。

不動産購入時の手数料アブダビドバイ
登録料 ADM(アブダビ)/DLD(ドバイ)物件価格の2%物件価格の4% + AED580(2.3万円)
登録手数料AED 432(約1.7万円)AED4,000 + 5%(約17万円)
不動産購入時の手数料

参考:https://www.damacproperties.com/en/blog/buyers-guide-fees-buying-property-dubai-2024#:~:text=DLD%20Fees%20%3D%204%25%20of%20the,%3D%20AED%204000%20%2B%205%25%20VAT

物件の安定性

物件の安定性に関してはアブダビに軍配が上がります。理由としては、UAEで1番大きなデベロッパーAldarが要因となります。

2019年から外国人に対して不動産を販売してきたアブダビの物件のほとんが、アルダーという不動産デベロッパーです。アルダーはアブダビ政府の資本が入った企業で、資本でみるとUAEの中で1番大きく、物件だけでなく土地開発から携わっています。

アルダーがアブダビ不動産の需要と供給をうまくコントロールしているため、物件価格の急激な値上がりはないまでも、安定したROIと値崩れしない市場を政府が作り出しています。

急激な物件価格の値上がり

ドバイには超高級レジデンスがアブダビよりも多くあります。このような物件は完成後には急激な値上がりをする可能性もあります。しかし、ドバイの不動産マーケット市場は、値段が大きく落ちるという事例も過去にはあるので注意が必要です(ドバイ危機など)。

アブダビにもノブレジデンス(Nobu Residences)などの超高級レジデンスはありますが、ドバイにはArmani、Bulgari、Six Senseなど数えきれないほどの高級不動産があります。そのため、急激な物件価格の値上がりを狙う投資をする場合は、ドバイを強くオススメします。

安定かつ高利回り投資は、アブダビがおすすめ

ここからは現地に住んで感じている者としての所感になります。ドバイには3,000-4,000万円台の不動産は数多く建設されており、各デベロッパーの物件の差異が少なくなっています。そのため、物件価格の上昇率は今後緩やかになると想定します。

またROIが高いという視点からドバイで人気のJVCやDubai Marinaというエリアは、通勤時にかなりの交通渋滞が発生します。そのため、段々と生活しにくいと思う人が増えています。また、同じエリアには高級物件も安価な物件が混在しており、今後相場はどうなるのだろうという疑問もあります。

確実に言えることは、ドバイもアブダビも世界から移住者が増え実需があるため、今後も不動産に対して楽観視しています。しかし、より安定的な不動産投資をするのであれば、ドバイよりもアブダビの方が現時点ではよいのかと感じています。

アブダビ不動産を購入する際に気をつけるべきこと!

アブダビでの不動産ライセンスを持っているか?

BITEXのアブダビでの不動産ライセンス
バイテックスのアブダビでの不動産ライセンス

不動産を購入して、その物件に住む場合は違いますが、多くの人はリセールや賃貸を考えていると思います。その場合、エージェントに頼むようになることがほとんどです。

しかし、ドバイの不動産ライセンスではアブダビ不動産のリセールや賃貸として物件を掲載する「リスティング」が行えません。そのため、アブダビで不動産ライセンスをもっているエージェントに頼む必要があります。

アブダビの物件購入は基本的にどの不動産仲介業者でも行えますが、その後のリセールや賃貸を見据えた場合、アブダビでの不動産ライセンスを持っていないと行えません。購入時からアブダビについて見識がありライセンスを持っている企業を選ぶことをおすすめします。

バイテックス ロゴ
バイテックス ロゴ

バイテックス(BITEX)はアブダビ初の日系不動産企業で、アブダビ不動産・ドバイ不動産の両方に精通しております。アブダビやドバイの不動産にご興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。最適なご提案をいたします。

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