「ドバイではチップは必要ですか?」UAE(アラブ首長国連邦)へ初めて来る人からは、この質問をよくされます。
結論:ドバイ・アブダビではチップを支払わなくても問題ありません。
UAEにはチップ文化が確立されておらず、法的な義務はありません。しかし、サービス業従事者は心の中でチップを期待しています。人口の9割が外国人であるドバイやアブダビでは、質の高いサービスを受けた際に、アメリカやヨーロッパと同様にチップを支払う顧客が一定数存在することも事実です。
チップはサービス提供者への自発的な追加報酬です。もし、レストランやホテルなどで良いサービスを受けたと感じたのであれば、自身の判断で心付けとしてチップを支払うことで感謝を伝えるのがよいでしょう。
チップの相場
ドバイでチップを払う場合、以下の相場を参考にすれば少なすぎることも多すぎることもないでしょう。これはレストラン・タクシー・美容室などのサービスを利用した際に当てはまります。
大人:15%以上
学生:最低10%
アメリカでのチップ金額の一般的な目安
チップ文化が根付いているアメリカでどの程度の金額を支払うべきか、一般的な考え方をご紹介します。
10%:サービスに少し不満がある時
アメリカでのチップの相場は10%から20%程度とされているため、10%のチップでは一般的に少なめだと捉えられます。学生の場合でも最低は10%は支払わなくてはいけません。
15%:普通のサービスを受けた時
特に良いサービスを受けたわけでもないけれど、不満もない場合には15%程度のチップを支払うのが一般的です。
20%:サービスに満足した時
従業員の愛想が良かったり、気が利くサービスが提供されたりと、満足度の高いサービスを受けた場合には、20%程度のチップを支払うのが一般的です。
チップの支払い方
ドバイでチップを払う場合は基本的に現金となります。
高級なレストンランやホテルの場合、レシートにチップを記載する箇所がありクレジットカードでも支払いが可能ですが、基本的には現金を手渡しします。
UAEの紙幣には5aed(200円)・10aed(400円)・20aed(800円)があるため、ホテルのでルームサービスを利用した際には5aedや10aed紙幣を渡します。
これまでのドバイ生活でチップを払った場面
私がドバイとアブダビで生活を送る中、これまでに自分が払った場面としては以下があります。
- レストランの食事後
- ホテルで荷物を部屋まで運んでくれた時
- ベッドメイキングの際
レストランで15%、ホテルでは5aed(200円)または10aed(400円)を支払いました。
レストランでは、比較的高級な店を利用した際にチップを支払いますが、街中のインドやアラブ系の庶民的な食堂では、通常チップを払いません。当然ながら、フードコートでもチップは不要です。
ホテルではベルボーイが手伝ってくれた際とベッドメイキング時にお礼として5aedと10aedを支払ったことがあります。
ドバイでのサービス業の相場
ドバイのウェイターの月給は約2,000aed(8万円)程度と、ドバイで豊かな生活を送る上でかなりきびしい金額です。彼らは出稼ぎ労働者で稼いだ給料は自国への仕送りする必要があり、ドバイではルームシャアや自炊など工夫しながら生活を送っています。
ドバイの煌びやかな生活や派手にお金を使う人を横目に生活をしていることを考えると、彼らの心境としては少しでもチップを貰いたいと思うのも理解できます。
チップを渡す際のフレーズ3選
UAEではチップ文化が浸透しているわけではないので、チップを渡す際にサービス提供者が戸惑う可能性があります。そこで、以下のような簡単な英語フレーズを使えば、チップとともに感謝の気持ちを適切に表現できるでしょう。
- This is for you.
- 特にレストランなどで使うシンプルな表現ででカジュアルな状況で使います
- Keep the change.
- お釣りを全部チップとして渡す際によく使われるフレーズです
- Thank you for the great service.
- より丁寧で感謝の気持ちを込めた表現で、チップと一緒にこのフレーズを言えると、より心のこもった印象を与えることができます
チップを払うことのメリット?
UAEではチップ(心付け)を支払うことで、仕事や物事がスムーズに進むことが多くあります。日本では賄賂や裏金のような感覚ですが、これが受け入れられるのもUAEの1つの文化と言えるでしょう。
例えば、銀行口座を開設する際、担当者に少額を支払うことで自分達の作業を優先してもらいプロセスがスムーズになることや、クラブのセキュリティーに少額を支払うことで入場を優先してくれることがあります。
これはビジネスでもプライベートでも頻繁に起こりうることで、急を要している際には交渉材料として提案してもよいかもしれません。多くの外国人が実際に行っています。